ゼロ・エネルギー住宅がこれから当たり前の時代に
パリ協定(COP21)の締結により、日本は2030年までに-26%(2013年度比)という温室効果ガスの削減目標を掲げました。
特に家庭部門では-39%(2013年度比)と大幅に削減する必要があります。また、東日本大震災以降のエネルギー需要の逼迫や建築部門のエネルギー消費量の著しい増加により、省エネ対策の抜本強化が必要不可欠になっています。我が国では、「第4次エネルギー基本計画」(2014年4月閣議決定)において、「住宅については、2020年までに標準的な新築住宅で、2030年までに新築住宅の平均でZEHの実現を目指す」とする政策目標を設定し、今後より一層建物の省エネ化が進むと予想されます。
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ZEH(ゼッチ、ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス)とは、住宅の高断熱化と設備の高効率化により省エネルギーを実現し、また太陽光発電等でエネルギーを創出することで、年間の一次エネルギー消費量の収支がゼロとすることを目指した住宅です。
ZEHを普及促進するために、平成24年度から推進事業が導入され、毎年行われております。平成30年度からは更に普及促進をはかるため、ZEHの定義・推進事業が見直され、また、ZEHビルダー/ZEHプランナー(※)評価制度が始まりました。
※ZEHプランナー:平成30年度から設計事務所向けに名称追加
など
対象地域 | 一般地域 | 寒冷地※1 低日射地域※2 多雪地域※3 (主に北海道、日本海側、山間部) |
都市部狭小地※4 |
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ZEH 所轄:環境省 RO値※5:20%以上 UA値:ZEH基準 |
ZEH (ゼッチ) |
拡大 Nearly ZEH (二アリー ゼッチ) |
新規 ZEH Oriented (ゼッチ オリエンテッド) |
ZEH+ 所轄:経済産業省 RO値※5:25%以上 ①〜③の内2つ以上採用 ①UA値:ZEH+基準 ②高機能HEMS ③電気自動車コンセント |
ZEH+ (ゼッチプラス) |
拡大 Nearly ZEH+ (二アリーゼッチプラス) |
― |
全発電分をふくめた 一次エネルギー 消費量削減率 (R値) |
100% | 75〜100%未満 | 発電設備がなくてもよい |
地域区分 主なエリア | 1 北海道 | 2 北海道 | 3 北東北・山間部 | 4 南東北・山間部 | 5 関東~九州 | 6 関東~九州 | 7 南四国・南九州 |
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建築物省エネルギー基準 | 0.46 | 0.46 | 0.56 | 0.75 | 0.87 | 0.87 | 0.87 |
ZEH基準 | 0.40 | 0.40 | 0.50 | 0.60 | 0.60 | 0.60 | 0.60 |
ZEH+基準 | 0.30 | 0.30 | 0.40 | 0.40※ | 0.40※ | 0.50 | 0.50 |
4・5地域は、当分の間、0.50以下に緩和
ZEHの推進事業を利用するためには、『ZEHビルダー/ZEHプランナー』に登録する必要があります。登録する要件は、2020年度までに供給戸数の50%以上とすることを目標とし、各年の普及目標の設定と実績報告が必要となります。また、ZEHについてや、ZEHビルダー/ZEHプランナーであることと普及目標・実績をHP等を通じて広く啓蒙することを求められています。平成30年度からはZEHビルダー/ZEHプランナーを下記の5つの取り組みに対して★1~★5で評価する制度が始まりました。★の数が多いと補助制度でも優先的に採択され、特に★5の住宅会社はZEHビルダー/ZEHプランナー一覧のHPの中で★5であることが表示されます。供給する住戸の外皮性能・一次エネルギー消費量の評価がますます重要となってきます。
* BELS:建築物・住宅の省エネ性能を第三者機関が評価・表示する制度。ZEHの推進事業で申請する際に必須。
快適な室内環境を保ちながら、住宅の高断熱化と高効率設備により出来る限りの省エネルギーに努め、太陽光発電等によりエネルギーを創ることで、1年間で消費する住宅のエネルギー量が正味で概ねゼロ以下となる住宅
トータルコストでお得!
快適で健康に良い!
柱や大引きなどの構造躯体の寸法を変えることなく躯体の高断熱化に対応する為には、より高性能な断熱材が必要です。フェノバボードは熱伝導率が0.019W/(m・K)と業界最高レベルの断熱性能を有して最薄設計が可能なため、ZEH化に最適な断熱材です。
フクビ化学では、熱伝導率0.019W/(m・K)そして性能が長期持続するフェノバボードの特性を活かし、躯体の断熱性能を向上させ、イニシャルコストが高く、定期的にメンテナンスが必要な設備機器や創エネ機器にあまり頼らない、そして構法・断熱工法を大きく変えない、ゼロ・エネルギー住宅の設計・仕様検討をお手伝いいたします。