建築物省エネルギー基準

『脱炭素社会に向けた持続可能な住まいづくり』が求められる

2050年カーボンニュートラル、2030年度温室効果ガス46%排出削減(2013年度比)の実現に向け、エネルギー消費量の約3割を占める建築分野における取組が急務となっている。建築物の省エネ性能の一層の向上、抜本強化がロードマップで掲げられた。

2022年6月17日「脱炭素社会の実現に資するための建築物のエネルギー消費性能の向上に関する法律等の一部を改正する法律」が公布され、省エネ対策の加速として、2025年に全ての新築住宅・非住宅に省エネ基準適合を義務付られる。
また新たに、住宅性能表示制度で省エネ上位等級「等級6.7」の施行を控える。
目指すべき住宅・建築物のあり方・進め方が示された。

参考資料

  • 脱炭素社会の実現に資するための建築物のエネルギー消費性能の向上に関する法律等の一部を改正する法律(令和4年法律第69号)について
    【概要資料[1]】【概要資料[2]】
  1. 脱炭素社会の実現に資するための建築物のエネルギー消費性能の向上に関する法律等の一部を改正する法律(令和4年法律第69号)について
  2. 省エネ関係の今後のスケジュール及び各種支援制度

2050年及び2030年に目指すべき住宅の姿

≪あり方≫

2050年に目指すべき住宅の姿

[省エネ]

ストック平均でZEH・ZEB基準の水準の省エネ性能(※1)が確保される

[再エネ]

導入が合理的な住宅・建築物における太陽光発電設備などの再生エネルギー導入が一般的となる

2030年に目指すべき住宅の姿

[省エネ]

新築される住宅・建築物についてはZEH・ZEB基準の水準の省エネ性能(※2)が確保される

[再エネ]

新築戸建住宅の6割において太陽光発電設備が導入される

≪進め方≫

2022年
  • 断熱等級5新設
  • 一次エネルギー等級6新設
  • 誘導水準の省エネ性能引上げ
2025年
  • 省エネ基準適合義務化
遅くとも2030年
  • ZEH基準(※3)を適合義務化
  1. ストック平均で住宅については一次エネルギー消費量を省エネ基準から20%程度削減
  2. 住宅:強化外皮基準及び再生エネルギーを除いた一次エネルギー消費量を現行の省エネ基準値から20%削減
  3. ZEH基準(BEI=0.8及び強化外皮基準)

出展:国交省発表資料から抜粋※2022年4月現在

各外皮性能のUA基準値

等級 UA 地域区分
1
(夕張等)
2
(札幌等)
3
(盛岡等)
4
(会津若松等)
5
(水戸等)
6
(東京等)
7
(熊本等)
8
(沖縄等)
等級7
(戸建住宅)
UA 0.20 0.20 0.20 0.23 0.26 0.26 0.26
ηAC 3.0 2.8 2.7
等級6
(戸建住宅)
UA 0.28 0.28 0.28 0.34 0.46 0.46 0.46
ηAC 3.0 2.8 2.7
等級5 UA 0.4 0.40 0.50 0.6 0.60 0.60 0.60
ηAC 3.0 2.8 2.7
等級4 UA 0.46 0.46 0.56 0.75 0.87 0.87 0.87
ηAC 3.0 2.8 2.7

外皮性能の性能規定

Q値
ηAC値
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